今日は、ランチ前にふたつのギャラリー見学です。


2軒目は、エルメス。


ブティックは、お呼びのないワタシタチですが、ギャラリーなら臆することなくお邪魔出来ます。


どちらも、入口は、ブティック内ではないのも助かります。


しかし、どちらも、黒服の店員さんのご案内がありました。


エルメスは、シャネルと異なり、ガラスキューブの建物の壁がギャラリーに入っても背景としてアートで、


シャネルのホール的役割と、大きく異なる印象でした。


展覧会のタイトルは、

『エコロジー:循環を巡るダイアローグ』です。


凡人のワタシにはわかりにくいアートシーンですが、エルメスギャラリーの箱にあった展示物、面白く拝見いたしました。

保良雄『noise』

ケイト•ニュービー『always,always,always いつも、いつも、いつも』

ニコラ•フロック

『インヴィジブル』


『La couleur de l'eau Colonnes d'eau みずの色、水柱』


65枚の写真は、マルセイユが公園の中心部に廃水を流失してきたことにより、水域にも景観への影響として現れていることを収めています。


銀座メゾンエルメスフォーラム

銀座でランチの約束があったので、友人から情報を得ていたシャネル ネクサスホールで開催中の


『ジョージ•ホインゲン•ヒューン写真展』に行って来ました。


写真はわたし、良くわからない人なんで、(って他のジャンルに詳しい訳じゃないですけど…)琴線にふれることが出来るかしら?


と、思ったんですけど、


シャネルやダリの友人で、ファッション誌の革命を起こした方だということなんで、

興味が湧いていました。


ロシア革命時代、男爵家の息子であったヒューンは、パリに亡命。はじめは、撮影セットを具現化するイラストレーターだったそうです。


カメラは当時とても高価なものだったので、所有するのは経済的にも恵まれた人だったと言われています。


そんな中、「VOGUE」のチーフフォトグラファーになり、

独創的な構図で、新しい感覚の世界を繰り広げていきました。

当時(1920〜)のカメラは、とても大きく、屋外の撮影は大変困難でした。


展覧会のメインビジュアルになっている上の写真は、シャンゼリゼ通りのビルの屋上で撮影された作品だそうです。

そしてこの写真も、スタジオ内に砂を敷き詰めて撮影したものだそうです。


当時の撮影は、ライトの熱さが尋常でなく、本番前のライティングはスタッフが代わりを務めたそうです。


このスイムウェアというルックは、当時の女性ファッションの開放という手助けをしたそうですが、


ファッション誌の撮影のモデルという職業も当時はなく、


パリでファッション文化を楽しむ裕福な階級の方々が担ったといいます。


またこの、人物を俯瞰から撮影するというのもヒューンが最初だったそうです。

映画『旅情』の銀幕スター、キャサリン•ヘップバーンは、ヒューンのテクニックを信頼していて、多くの写真を撮らせたそうです。

写真の中には、旅をしたギリシャ神殿などがありました。


そうした景色もヒューンにとってはアートだったのでしょうが、


ギリシャ彫刻のような男性のカラダは、写真を撮る対象物として光るものだったのでしょう。


男性モデルをこんな風に撮影したのは、ブルース•ウェバーだと思っていましたが、

違っていたようです。


この写真の他、多くのモデルを務めたホルストは、ヒューンのパートナーだったそうです。

モードの時代。

この革命を起こしたのが、シャネルだったわけですね。


ヒューンとシャネルの交流の裏には、審美眼という共通点があったのでしょう。


ヒューンはシャネルに対して

「彼女は20世紀のファッションそのものだ」と言っています。

これ、オスカー像ですかね?

ダリとのコラボ作品。


シュールレアリスム。

その張本人、ダリ。

不思議なおじさん、こんなにイケメンだったんですね。


ポートレートを得意としていたそうですが、このモノクロのテクニック。


惹かれるものがありました。


シャネル ネクサスホール

今年は行きたいと思った展覧会は、前売りの段階でゲットしています。


マティス展もそのうちのひとつ。


QRコードになってから、チケットを携帯してなくてもいいし、なくす心配もないので、思いつきで出掛けられて便利です。


近い将来、マイナンバーカードもスマホで出来る時が来るらしい。


使えないなんて、言っていられない時代ですね。


マティス展、去年、行ってるんですよね。

すごく良かった。

そういう印象でした。


2023年マティス展


今回は、マティスというだけで飛びついたので内容を知らず、切り紙絵ばかりかと思っていました。


前回は、世界最大規模のマティスコレクションを所蔵していると云われているポンピドゥーセンターからの出展でしたが、


今回は、フォーヴィズム時代の油彩画、彫刻。

実業家バーンズ氏から依頼があった大型壁面から用いるようになったダンスの習作。


陶芸からテキスタイルまで、終の棲家となったニースに、マティスと相続人が寄贈した作品が中心のニース美術館からの出展でした。


若い頃の写実的、印象派的なもの。


セザンヌが好きだったというマティスですが、モネへのオマージュ?かと思われた

『日傘を持つ婦人』(1905年)があったのは興味をそそりました。

前半は、写真NGなので、掲載の写真は晩年の作品からになります。


壁面に飾られた切り紙絵の大作『花と果実』(1952-1953年)は、本展のための修復を経て、日本初公開だそうです。


マティスの真骨頂、抜群の色のセンスがうかがえます。


この切り紙絵という表現スタイルになったのは、病気でからだが不自由になったからでもあるそうですが、


それまでのマティスは印象派を意識した時期、スーラと出会って点描の絵を描いていた時期などもあったのです。


『20世紀アートの父』と呼ばれるのは、アートを写実という形から、見えるものの形を変えたことです。


今、当たり前になったピクトグラムも、マティスの功績に間違いないと感じます。

このシンプルな絵、


『木(プラタナス)1952年』

『大きな顔、仮面』(1951年)

『葦の中の浴女(1952年)』切り紙絵


マティスは、この絵が降りてくるまで、多くのデッサンを描くそうです。

今回のポスターに使われた

『ブルーヌードIV』

ピカソは、マティスの才能にとても嫉妬したそうですが、


このアンフォラを持つ題材はピカソ作品でも多数あって、心を動かされます。


簡潔なフォルム、魅力的です。


『アンフォラを持つ女』(1953年)

この顔シリーズは、日本で開催された個展に来日が叶わなかったマティスが読売新聞社に寄贈した3枚のうちの一枚。


『顔』(1951年)

『顔』(1951年)

『顔』1951年 すべて読売新聞社蔵

文芸春秋の表紙もデザインされました。


作品展では、マティスの多歧に渡るに作品が紹介されていますが、


そのひとつにモンテカルロバレエ団の舞台衣装がありました。

なんだか遠くから見ると千代紙みたいですが、切り紙絵。


山下清に通じる一筋さを感じます。


『蜜蜂』(1948年)

さて、ここからは、前回も展示や映像で知ることの出来たマティス最晩年のお仕事です。


ヴァンスの礼拝堂から。


『聖ドミニクス』(1949年)

『星形の背景の聖母子』(1949年)

前回とは違った演出が見られます。


『祭壇の上の磔形像』(1949年)

『ヴァンス礼拝堂の外観のマケット1/20』

色とりどりの祭服

実に楽しい世界。

宗教はこんなに自由でいいのだ

と、思えてきます。

やっぱり切り紙絵からのデザインになるのでしょうか?

最後の展示室には、礼拝堂内が再現されていました。

時間によって変わる光の入り方を綿密に考えたというステンドグラス。


この美しく無駄のない色にもぎゅっとココロ持って行かれます。


やっぱり好きです、マティス。


麻布台ヒルズにオープンした【チームラボボーダレス】に行ってきました。


最近、こういう情報には疎くてオープン日を知ったのは新聞の記事でした。


ここ麻布台ヒルズで甥の嫁とランチの予定があったので、


それならば、と、予約にチャレンジしてみました。


思い通りの時間ではありませんでしたが、運良く予約出来ました。


到着、入場した時のご案内では、本日は完売とのことでした。


チームラボは、旅行客に人気と聞いていましたが、ほとんどがインバウンドのお客様でした。


日本が誇るサブカルチャーのひとつといっても過言ではないのでしょうね。


新豊洲にあるチームラボは閉館してこちらに移転のはずでしたが、


アフターコロナのオーバーツーリズム期、ここで閉めてはもったいない、


ということなのか、

2029年まで、続くそうです。

初っ端は、花の世界。


入口からしばらく真っ暗。

階段を降りたところから始まるので、


高齢者、足元かなり不安でした。


幻想的な世界に飛び込み、異空間を漂います。

順路というものはなく、回遊式になっているようです。


また、ひとつひとつの部屋ごとは、瞬間に変化するので

留まって見るもよし、数回まわって楽しむのもよし、とのことのようでした。


境界線のないアート、

たがら、ボーダレス、なのですね。

夢の中、いえ、夢の中でも出逢えない神秘の世界

花のお部屋は、香りまで漂い、

嗅覚が刺激され、とてもいい気分です。

現実ではあり得ない世界。

あら、通路には不思議な案内人が…。


鳥獣戯画を意識したような感じがします。

壁だけでなく、床にも現れるイリュージョン。

さあ、チームラボの真骨頂、

光のカーテンのお部屋です。

銀河があったり、銀世界があったり、

下を覗くと、光のカーテンが深海のように遠く地球の果てまで続いているような錯覚が起きます。

唯一、子供を意識したかな?と思うお部屋。


参加型で、写し出されている海の生き物は、来場者のぬり絵のようです。

イカおやじ。

Nice👍️


笑いのセンスがあるかたの作品ですねwww。

通路ではなく別の部屋で鳥獣戯画のうさぎに出逢いました。


描かれていた線も少し違うようですし、


このうさぎさん、座禅をしているようです。

ここ、麻布台ヒルズのチームラボボーダレスは、日本を意識したアートが幾つかありました。


これ、北斎の『神奈川沖波裏』がモチーフですよね。


外国人の多くが知っている"Great Wave"

先ほどお花だったお部屋は、滝に変わっていました。


麻布台ヒルズ  チームラボボーダレス

映画"パーフェクトデイズ"で再注目のヴィム・ヴェンダース監督の展覧会を中目黒のN&A Art SITEギャラリーに見に行きました。


タイトルは、

ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし

/ Wim Wenders’s Lucid Gaze 


映画はカンヌ映画祭で役所広司さんが主演男優賞を獲った作品で、わたし的にはロードショー公開時でなくてもいいかしら、と思っておりました。


制作についてはまったく知らずにおりましたところ、UNIQLOが携わっているとのこと。


俄然興味が湧き、観賞しに行ったのですが、

さすがに"ベルリン天使の詩""パリテキサス"で話題を集めた監督作品です。


トイレ清掃員を演じた役所広司さんはミステリアスで登場人物もまた同じように謎でした。


ヴィム・ヴェンダース監督には、思うところがあって描かれた画像なわけですが、


観客側に委ねるのも監督の真骨頂なのかもしれません。


時に映像は、詩の世界に舞い込みます。


観賞後はとにかく熱くなり、あらためて監督に興味が湧いたので、この展覧会は是非とも行ってみたいと思いました。


ギャラリーに展示してある作品は、

「究極のロードムービー」と称する『夢の涯てまでも』(91)のクライマックスシーンのために制作されたHD(ハイデフィニション)プリント作品「Electronic Paintings」(91)に加え、


『パリ、テキサス』ロケ時にヴェンダースが撮影し、写真家としての氏の才能を知らしめたアメリカ中西部の風景写真「Written in the west」(83)シリーズが展示されています。


1990-91年に東京を訪れたヴェンダースが、 NHK 編集室において当時の最先端映像技術であったハイビジョン(Hi-Vision)を用いて制作した「夢のシークエンス」の制作ドキュメンタリーも開館と同時に上映されるということでしたので、


それを目指して12:00に訪れました。


映像は、1時間。


若きヴィム・ヴェンダース監督が当時のNHKの最先端の技術に興味を抱かれる様子や


撮影時に演出を受けてポーズをとるジャンヌ・モロー、トーキングヘッズのデヴィド•バーンまで出てきて、ワクワクしました。


日本びいきは、小津安次郎ファンであること、笠智衆の出演は、そんな流れからであったこともわかりました。

"パリテキサス"ロケハンの際に撮影された作品。

やはり、レベルが違います。


ご一緒したセンパイが言いました。

"ブエナビスタ"が観たくなった、と。


そうです。

"ブエナビスタソシアルクラブ"の監督、脚本、製作

ヴィム・ヴェンダース氏でした。


やっぱり、レベチなのです。


3/2まで

友人に誘われなかったら知らなかった

「三鷹市美術ギャラリー」


はじめて伺います。

駅直結、ビルの5階にあり、とてもアクセスが良かったです。


そして今回の催しが、

日本橋にある和紙を扱う「榛原」の展示でした。


大好きな世界なので、お誘い、即決でした。

そして、とても良かったです。


発見は、おどろおどろしい絵をかかせたらピカ一の河鍋暁斎がこちらの商品に貢献していたこと。


上のポスターの菊絵が河鍋暁斎ですが、冴えた色使いが、やはり他とは違う印象がありました。


こちらも河鍋暁斎です。

(ギャラリーの公式サイトより)


この絵柄を描いた川端玉章の作品もたくさんありました。


他に柴田是真、竹久夢二、

スティーブ・ジョブズがコレクターであった川瀬巴水。


錚々たる面々が、榛原の紙の仕事をされているのには、少し驚きさえ感じました。


日本橋に店舗を構える「榛原(はいばら)」は、

1806(文化3)年に創業し、熱海製雁皮紙(がんぴし)をはじめとする高級和紙や、小間紙(こまがみ)と呼ばれる装飾用の加工紙(千代紙、書簡箋、熨斗のしほか)などを販売してきたそうです。


18世紀の終わり頃から製造が開始された熱海製の雁皮紙は、墨の付きが良く緻密で上品な光沢があり、従来の楮(こうぞ)製の紙に代わる高級紙として江戸の数寄者たちに広く愛用されるようになり、


雁皮紙を加工した和紙製品には、

美しい彩色や同時代の画家による装飾が施され、榛原は上質かつ洗練された高級和紙舗(わがみほ)としての評判を得たといいます。


今回の展覧会では、おもに明治から昭和初期にかけて榛原で製作された貴重な品々をご紹介しています。


河鍋暁斎、川端玉章の華麗な千代紙や、

三代目当主榛原直次郎の美術への関心が高かったことで交流のあった柴田是真、竹久夢二などの画家たちによる団扇うちわや団扇絵、


美しい絵柄の絵封筒や絵半切(便箋)は、当時の憧れでもあったのだと想像しました。


日本の紙文化と伝統木版画は、本当に魅力的です。


あらためて竹久夢二の天才ぶりにも認識を高めることが出来ました。


竹久夢二美術館へ行った時の記事


三鷹市美術ギャラリー

先輩に誘われて行ってきました。


天王洲アイルは、バンクシーを観に行って以来。

また辺りは様変わり?


Tomorrow Koizumi展は、寺田コンプレックスIIが会場。


どこぞ?と調べてみると、駅から寺田倉庫方面へ向かい運河を渡ったところにある様子。


12時openのため、先ず同じビルにあるカフェでランチを済ませ観覧することに。

こちらがギャラリー入口。

無料です。


Tomo Koizumi、ご存知でしょうか?

わたしは、良く知りませんでした。


ガガさまが直接衣装をオファーした方?

MISIAが東京オリンピックで国歌斉唱をした際に着た衣装も彼の作品だそうです。


国内外のアーチストが彼の作品を纏っていて、


NYとメルボルンの美術館では、コレクションピースの一部が保管されているそうです。

間近で見ると、アートだということが実感出来ます。

ギャラリーにはちいさなお子さまも来場していました。


「きれい」はきっとわかるはず。

「Dress as painting,painting as dress」

絵画としてのドレス、ドレスとしての絵画。

とは彼のことば。

これは、確かにひとつのアートとしての形ですね。

アーチストが衣装として依頼するのもわかるような感じがします。

独特の世界観。

写真も絵になります。


Tomorrow Koizumi 展

こちらは隣接のカフェ。

店内お昼時、満席になりました。

わたしは、オープンの11時にお邪魔してお目当てだったカレーは間に合わなかったのですが、リーズナブルなデリランチ美味くいただきました。

内容は、こちら。

メイン、3種のお惣菜を選ぶことのできる

ランチプレート¥1100。

グリーンサラダ、スープ付き。


白米か雑穀米を選べます。

飲み物、プラス¥100でした。


人気なわけです。


テラダ アート コンプレックス カフェ


先日トーハクの特別展に行ったばかりです。

同館で別の特別展をもう一つ開催することがあるのですね。


内容は良くわかっていなかったのですが、中尊寺へ行ける機会もこれから難しいかと思いますし、


金ぴかの金色堂は、どういう仏像達がいらして、どんな意味があるのか?


少しでもわかって近づくことが出来たらと思い出かけました。

いつ見ても、立派なお姿。

重要文化財です。

ど真ん中の屋根瓦には、朱雀だそうです。

こちらからは見えませんが右側には青龍、左側には白虎の姿もあるそうです。

両脇には、鬼瓦。33基もあるそうです。


トーハク建物探訪

会場は、こちら本館の右奥になります。


平泉の至宝。建立は900年だそうです。


平日ですのに、多くの方がいらしていました。

注目のほどがわかります。


写真NGのため詳しくはトーハクのサイトをご覧くださいませ。


まずは今回、NHKとトーハクが共同開発したという8KCGを7mのディスプレイで見ます。

仮想空間に紛れ込むような体感が出来ます。


この映像、仏像の位置を確認するのにもう一度見るのをおすすめしたいです。


国宝の11体すべての仏像が間近で見れるのは、平泉に行っても叶わないようです。

ですからとっても貴重。


わたしは、個人的に宝塔にお経が書かれた曼陀羅や平安時代の太刀に惹かれました。

昭和37年(1962)から6年かけて解体修理が行われ現在の形になった金色堂の模型。


屋根は、木製の瓦が葺かれていて、そこに金箔がおされていたかは確認出来ていないそうですが、模型には金箔をおして復元しています。

特別展を見終わった後は、本館 特2室のイベントを拝見しました。


特別展では、900年の歴史を感じる展示がされていますが、このお部屋ではそれがどんな風なものだったか、何故金ぴかなのか?


それらをさらに知ることが出来ました。


螺鈿平塵案(模造)


螺鈿で飾られた中尊寺金色堂の建物の中や仏具は、仏さまがいらっしゃる極楽浄土を現しているそうです。

礼盤(模造)


側面に付けられた孔雀は、美しい羽根を広げる華やかな鳥ですが、毒蛇や毒を持つ虫を食べても平気なため、悪いことや苦しみを消す力があると信じられてきたそうです。

華鬢(けまん)は、特別展に展示されていました。

うちわのような形に惹かれましたが、

これは、仏さまがいらっしゃる建物の柱などに飾るものだそうです。


関心をもったのは、迦陵頻伽(かりょうびんが)という、上半身が人間下半身が鳥の姿をしている、仏さまが住む極楽浄土にいる想像上の鳥。

模造として作られた華鬘は、裏も大変美しかったです。


中尊寺金色堂展



初日に行くなんて珍しいことなんですが、体調も上向きだったので、思いきって行って来ました。


しかし、今日は寒かった!


トーハクは、上野公園口から一番奥になりますし、開催会場の平成館はさらに奥。


強風で吹き飛ばされそうでした。

でも、本館はこの造り。


平成館の展示を見終わってからちょっと寄りたい空間ですし、日本が誇る東京国立博物館の特別展は、何かと魅力的です。

本阿弥光悦は、活躍した時代もあるんですが、解き明かされていないことが多いそうです。


本展は、全てが写真NGなので、

こちら

をご覧になっていただいたほうがどんな展示があるかわかると思います。


結論からいうと、琳派の租と云われる本阿弥光悦がどのような家に生まれたか、俵屋宗達とのコラボ、楽家とのかかわり合いはどのようにして生まれていったのかなど、非常に良くわかる展覧会でした。


クリエイターとしてチャレンジャーであり、センスもずば抜けていたお方です。


ポスターになっている国宝『舟橋蒔絵硯箱』


はじめてこの作品と本阿弥光悦を知った時は、何がスゴいのか解らずにいましたが、型破りなことをやらかしています。


まずは膨らんだ蓋、鉛を使った意匠。和歌もあしらわれています。


今回は家業であった刀剣、書、陶芸が中心ですが、確かな品だということを鑑定した時に書かれる折紙。


『折紙付き』とはこの鑑定書からきた言葉だそうですよ。

重要文化財も多数あるのですが、陶芸はワタシにとってとても刺激的でした。


また出口付近に展示されている神坂雪佳作の本阿弥光悦肖像画は、オマージュとしてレア物ですね。


富岡鉄斎の賛も入っています。

友人から、トーハク本館で、新年を寿いで、本館で、

『謹賀辰年 年の初めの龍づくし』の展示が行われている情報を得ていました。


めったにない博物館の初詣なので、

いつもなら特別展でヘトヘトになるのですが、観に行きました。


竜虎の屏風絵は中国のものですが、さすがにトーハク所蔵品。

素晴らしいものでした。


龍は干支の中では唯一、想像上の動物ですが、


角は鹿。頭は駱駝。目は兎。首は蛇。腹は蜃。鱗は鯉。爪は鷹。掌は虎。耳は牛。「龍に九似あり」という説が生誕地、中国で生まれたそうです。


蜃とは蜃気楼を生み出すと信じられた巨大なハマグリで『辰』の語源のひとつだそうです。

この後陽成天皇筆の『龍虎』の書。


本阿弥光悦展で勉強した金銀泥の下絵も相まって力強い目を引く作品でした。


来年は覚えていて、関連イベントに参加するのも楽しそうです。

さて、本館ではもうひとつ。

『本阿弥光悦大宇宙展』に関連した展示室を覗きます。


茶の湯のお部屋です。


トーハクは海外からの観光客が多くいらっしゃるスポットなので、近頃、展示方法に工夫があります。


日本文化を伝えるため、デジタル画面がこの部屋だけで7枚ありました。


掛もの、茶杓などもありましたが、個人的に好みのものを写真に収めました。


『紅安南唐草文茶碗』ベトナム 16世紀

『志野茶碗 銘 橋姫』美濃 16〜17世紀

『彫三島茶碗 銘 玄涛』朝鮮 16〜17世紀

『黒楽茶碗 銘 尼寺』長次郎作 16世紀

『黒楽茶碗 銘 尼寺』道入作 17世紀

さぁ、本日のトーハク鑑賞。

最後は、日本庭園です。


昔は、ここ、特別展の時しか開園していませんでしたが、


昨年の7月、インバウンド対象に、茶道や禅の体験が出来るクラスやカフェがオーブンしました。


トーハク茶館

悪天候のため人影なくお話はうかがえませんでした。

残念ながら今月28日まで限定なのですね。


こちら応挙館は、もちろんコピーですが、円山応挙の襖絵があるのです。


そのお部屋でお茶する。

良いですよね〜。


今後どうなるのか?見守りたいと思っています。


昨年よりこの展覧会へ出かけるつもりでしたが、師走の半分はカラダを壊していたのであっという間に過ぎてしまいました。


年始は、調べてみると3日からということでした。


10時開館、30分ほど経った時間に早くに到着したつもりでしたが、


入口横のカフェは満席。

受付では、ロッカーに空きはありません。

と言われました。


やはり、ワタシを含めですが、自由な時間を謳歌する。と、いう気持ち、コロナ禍後、違いはないように思います。


しかしながら

今年は元旦早々に地震、翌日に飛行機炎上、と、言葉を失う惨事が起こりました。


浮かれているな、と、警笛を鳴らされたという気持ちは否めません。


久しぶりの山種美術館でした。


アクセスが良くないのに、皆さま、お目当ては、やはり、若冲でしょうか?


確かにこの特別展では、代表作である細密画『植物採絵』を描いた若冲の豊かな才能の一部がすぐに目に飛び込みます。


簡潔とも云える水墨画2点。


そして、ポスターにも使用されているユニークな『伏見人形図』が出展されています。


3点とも実に優しい雰囲気の、思わず笑みがこぼれる癒しの作品です。

写真がOKなのは、長沢芦雪の『菊花仔犬図』でした。


仔犬と言ったら、円山応挙のもふもふですが、高弟である芦雪もオマージュで絵筆を取ったのでしょうね。


9頭の仔犬、何犬かは不明な印象ですが、実にかわいい。


長沢芦雪は、確か虎の絵もユニークでしたね。


他に奥村土牛の描いたうさぎが印象的です。


また、今回の展覧会では、こうした作品だくでなく、ゆるくてかわいい作品や、賞を受賞した風景画など、山種美術館ならではの秀作の展示があります。


また、今回の特別展の作品の中からいくつかをイメージして創作された、骨董通りにある菓匠『菊家』さんの上生菓子は、


一階の『カフェ椿』で、いただけます。



しかーし、こちらでしかいただけないしなだからでしょうね。


大変な人気で、お正月限定品は、開館1時間半程度で完売していました。


まったく知らずにおりましたが、こちらも山種美術館の目玉と云えるのではないでしょうか?


山種美術館




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