食べることが好き。
映画が好き。
そして、 ノーラ・エフロン作品がお好きならお奨めです。

あまり新しくない作品ですけど、久しぶりに明るくて優しくてちょっとほろりとさせるいい作品に出会いました。

オスカーに度々ノミネートされるメリル・ストリープの巧みな演技にも感心しました。
何をやってもこなしてしまうその器の大きいこと。
たくさんの引き出しをお持ちです。
やっぱりハリウッドの女優さんってすごいなぁ〜。

最近、原発のことで、「シルクウッド」というプルトニウム工場で働く女性を演じた若いときのM・ストリープを思い出していたばかりです。
今回は、【ジュリア・チャイルド】というアメリカの料理研究家を演じています。

ご存知ですか?
日本ではあまり知られていませんが、「アメリカの料理の母」と呼ばれ、アメリカの食卓に一大革命をもたらした、アメリカ人であれば、誰でもご存知の方なのだそうです。
劇中では、スミソニアン博物館に彼女が立ったキッチンが再現されていて、ブログで注目されたジュリーがそこを訪れるシーンがあります。
本当ならスゴいお話。

夫の赴任先のParisのル・コルドン・ブルーで、多くの偏見に遭いながら、本格的なフランス料理を学び、家庭のキッチンで誰でも作れるようなレシピにして紹介した料理本 Mastering the Art of French Cooking を1961年にアメリカで出版し、大きな話題を集めたそうです。
一般の家庭の食卓の献立を変えた人物といえるのかもしれません。

この映画を観た翌日、読売新聞の朝刊に日本のジュリア・チャイルド?という香川綾さんという方の異才列伝の記事が掲載されていました。
とってもシンクロ!

この方のこともまったく存じ上げませんでしたが、男女差別の著しい時代に医師を志し、その後「栄養バランスのとれた料理は健康にいい」と200ccの計量カップや計量スプーンの開発をし、味付けを統一。
さらに女子栄養大学を創立、カロリー成分表を刊行し、栄養学の元祖と云われた御方なのだそうです。

当たり前のように口にしている食事、特に洋食などは、ジュリア・チャイルドのような方の功績で、一般人でも口にすることができるようになりました。
今では当たり前の洋食、ほんの数十年前は、とってもめずらしい存在でした。
そして香川先生のような方がいらして、健康を維持するためには病にならないようにする食事を摂るという教えによって、からだ作りという意識が養われてきたのでしょう。
有り難く素晴らしいことです。

話は、ぶっ飛んでしまいましたが、タイトルに在るように、この映画には、もう一人現代のジュリーなるジュリアを敬愛する食いしん坊が登場します。
このお話は、実在のストーリーだということですが、ニューヨークで冴えない毎日を過ごすジュリーが30歳を目前にして今までの人生で成し遂げれなかったことをジュリア・チャイルドの524のレシピを365日で作ることに挑戦し、これをブログに綴ることを継続していくことで、大きく自身の生き方や人生までも変化していくというストーリーです。

【ユー・ガット・メール】は、世の中でメールという通信?対話??機能が広まってきた当時、ノーラ・エフロン監督は、その素材をスパイスとして巧みに取り入れていました。
そして今回は、ブログです。

ご本人が書かれた脚本は、くだらない説明や無駄がありません。
男前の仕上がりです。
しかし、女性のハートをぎゅっとつかんで、ほろっと涙腺を緩ませてくれます。
時代の違う二人が登場するシーンも、じつに滑らかに映像化しています。

食いしん坊にたまらないことは、ジュリアが通っていたお料理学校がル・コルドンブルーであること。
ワタシ的には、”コルドンブルー”といえば、ヘップバーンが【麗しのサブリナ】 で通う誇り高き料理教室であったことで、代官山にそのお教室が現れた時は憧れでした。

料理好きには手にしてみたいホーローのお鍋、【ル・クルーゼ】が小道具で登場することも、なんだか小躍りしたい気分でした。
ワタシ自身、料理に凝った時期、丸ごとのお魚を調理したくて、オーバル・ココットを購入した経歴がある、ル・クルーゼユーザーです

ニューヨークに住むジュリーが【ディーン&デルーカ】で買い物することも、スタバを登場させたノーラ・エフロンならではのお洒落な演出です。
ダウンタウンから枝物を抱え、ニュージャージーへ帰る姿も、ジュリーのスタイルが受け取れます。

ダイエットばかりを気にしている輩には、廃除すべき憎いものかもしてませんが、フランス料理にかかせないバターの存在を、ジュリアの口から素晴らしい旨味と聞くとカロリーなんか気にしないわ。そんな気分にもさせてくれます。
確かにバターは唯一無二。
使うと使わないでは、断然違う仕上がりです。

美味しいものを愛することは、健康であるがこそ。
太ることを気にして、さみしい食事をすることは、貧しいとも感じるシーンが皮肉に感じられます。

食の安全を問うことも大切ですが、病にならない免疫を養うことも一つ。
時間をかけてこしらえたものは一瞬で口の中に消えてなくなりますが、食事の時間の豊かさや、料理という創作活動の楽しさを教えてくれる素敵な作品です。
ボナペティ♪

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