昨日観たフランス映画。
夫が好きなクライムストーリーものかと思ったら、そうではなくて、
タイトルにもある舞台となる“未成年保護部隊“を通して見える今のパリを描いている映画でした。
“未成年保護部隊“とは、とてもハードなイメージですが、誘拐、買春に性的虐待等、未成年に対する犯罪の取り締まりとその保護のために働く刑事たちのチームのことでした。
立場は警察の中では低く、それに対する不満やそれぞれが抱える公私の問題が描かれています。

日本での上映はなく、WOWOWで放送されたようですが、カンヌ国際映画祭では審査員賞に獲得したそうです。

監督、脚本は元リュック・ベッソンの妻、マイウェン。
女版ミック・ジャガー的なお顔立ちなんですが、知性が顔相に表れた雰囲気美人さんです。
女優として【フィフスエレメント】に出演してたとかですが、今作でもカメラマン役で出演し、存在感を振りまいていました。

近頃のフランス映画事情はよくわかりませんが、フランス映画界ではこのような社会派の作品は異色なのではないでしょうか?
フランスはアモール(愛)が大切という価値観のお国柄。
しかし、本当はもっと泥臭い!のです。
男女感のことだけでなく、近年の数々の問題がストーリーの中に散りばめられてるように感じました。

俳優陣たちが個性的で、リアルな演技でドキュメンタリーのような作品でした。
【フランス、幸せのメソッド】で主演をしているカリン・ヴィアールが、出演しています。
この映画、あまりにサイテーな男が出てくるので賛否両論のようですが、私的には好きな作品でした。

また、今作の監督、脚本を努めているマイウェンの今のパートナーであるJoeySterが、自分の主張ばかりをする身勝手な警官役でいい演技をしていました。
映画の中でも、恋仲になるという設定です。

フランスの大統領フランソワ・オランド氏は、パートナーであるバレリー・トリルベレールさんと事実婚という関係でした。(2014年関係は解消)
ファースト・レディーが法的な結婚をしていない非婚の女性と話題になりましたが、
この二人の関係は、フランスでは、【ユニオン・リーブル:Union Libre】と一般に呼ばれているものだそうです。

婚外子差別が存在せず、結婚していないカップルからの子どもが過半数を占めるフランスでは、大統領の事実婚はほとんど問題にはならなかったようですが、こういった形が日本でも当たり前になるのでしょうか?

少子化問題に一役買っているとの評価もありますが、この自由さは、子どもたちの倫理観に影響を及ぼしているのではと、深刻に受け止めてしまいました。
保守的に生きている私はある程度の縛りのようなものは必要なのではと思っている派です。
子供たちにとって差別がないのは良いことなのでしょうが、自由な恋愛によってとばっちりを受けるのは、心も体も成長段階の子供たちのような気がします。

「フランス人は10着しか服を持たない」的なパリジェンヌも
この映画の中にある問題を抱えている人が多く潜んでいるように思います。

ラストの衝撃的なシーンは、人にはダークサイドもあって、その心の闇こそ問題なのだと訴えているように感じました。
フランスだけではないであろう社会の問題、身近にないことと思って観た日本映画”渇き”もそうでもないのかもしれないと怖くなりました。


【ユニオン・リーブル】について
フランスの代表的知識人サルトルとボーボワールの二人が実践した、新しい男と女の関係。
フランスでは、歴史的に結婚や離婚の手続きが非常に煩雑であるという理由から、カップルの形態で一番多いのは、ユニオン・リーブルと言われている。
ユニオン・リーブルとは、直訳すると「自由な結び付き」。
法的には、何の届出もしていない「自由な共同体」で、日本でいう事実婚や内縁関係に当たります。
お互いの信頼関係と自由意思に基づく関係なので、もちろん二人の関係を証明する書類を役所に提出する必要はありません。

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