今日は、背中と腕の神経疼痛が再発したのでゴッドハンドの施術を受けに板橋へ向かいます。
ふと、思い出したのがこちら。
私、実家が川口なんですが、こちらの洋館、物心ついた時から車の窓越しから見ていて、憧れていたんです。
いつだったか?【旧田中家住宅】という大きな看板が塀にかけられ、時折着物姿の方々の出入りがあるのも見かけていました。これはお茶室がある。そう思って俄然興味が湧いていました。
痛みを忘れるには逃避が一番。
板橋から赤羽まで埼京線で一駅。
その後は、鳩ヶ谷公団住宅行きのバスに乗り《坂口》で降ります。
埼玉高速鉄道の《川口元郷駅》を利用すると、徒歩8分というアクセスだそうです。
とにかく今日は近場の旅です。

こういう景色が幼い私の心を刺激していたわけです。
こんな洋館にはどんな方が住んでいるか、想像が結び付いた覚えもありませんが、今は川口市が買い上げ、有形文化財として保護されています。

味噌問屋や材木商で成功をおさめた四代目田中徳平衛が大正末期に築いた家で、大正12年に2年をかけて完成した木造煉瓦造3階の洋館と、昭和9年に増築された和館の他、茶室、文庫蔵、煉瓦塀、庭園により構成された邸宅です。
表玄関には当時珍しいシャッターが取り付けられていたといいます。

商家らしい作りの玄関。
こちらで入館料200円を券売機で支払います。
管理の方お二人と言葉を交わしましたが、一階は玄関、帳場、応接間を見て3階に上がるという順で拝見するのが良いとのことでした。

帳場奥にある金庫。
こんな大きな金庫があって、隆盛を極めたわけですね。

展示されていた机が使われていたかどうかはわかりませんが、畳敷きなのが、当時はまだ西洋式には程遠い生活だったのだと想像できました。
奥はキッチンで当時はもちろん土間だったようです。

一階応接間、お客様を招き入れるためのお玄関が右手にあり、ステンドグラスが施されていました。

住宅用として作られたからか、当時着物の生活で必要性がなかったからなのか?階段の幅はとても狭いように感じました

3階にあがりますとすぐに、大広間で宴会が行われる際の控えの間が正面にありました。

天井。

そして床。

右横は蔵で、今は田中家についての資料展示の場として使われていました。
こういった洋館の最上階に蔵かあるのを見たのは初めてでしたが、今でいう収納部屋ということで理解すれば天井の低いのも納得でした。

迎賓室としての応接間はジョージアンスタイルだそうです。
階段の装飾もこの部屋の柱と同じ当時よく見られたイオニア様式。
当時は富士山も見える眺めのいい部屋だったそうです。

洋館の魅力の一つ、あかり。
階段途中は点灯していて、雰囲気がありました。

2階、書斎。
家具の配置がないので、当時を忍ぶことはできませんでしたが、

設置されたバルコニーとヤシの木は、憧れの西洋文化のように感じました。

上を見上げるとこんな様子。
シャンデリアのような華美な印象ではないけれど贅沢な灯り、素敵ですね。

二階、左手の客間。
8畳の座敷、4畳次の間の構成でとてもコンパクトですが、縁側が2ヶ所にあり、老舗和風旅館のような印象でした。
こちらでは、お客様の対応が難しくなったため、和館の増築ということになったのでしょう。

材木商らしく、使用されている材料や意匠がが素晴らしいです。

松の意匠の窓。格子の細かさとデザインに惹かれました。

菊の唐紙。

牡丹の唐紙。
建具が本当に素晴らしいです。

2階から1階に降りて行く階段が中間にありました。

そこを降りて左手に進むと、増築された和館です。

数寄屋造りの迎賓施設で、10畳の仏間。

12畳の次の間。

15畳の座敷の構成で、

日当たりのいい広縁からは、池泉回遊式庭園が望めます。

座敷の奥のお手洗いをお借りすることができるのですが、袴脱ぎという場所がありました。
まだまだ和装の方々が多く、その接客として設えたのですね。
お手洗いの扉の意匠に目が留まりました。素敵です!

トイレ内部ですが、この建具もまた、細かく高い技術です。

松の意匠はかしこに見られます。

この建具の装飾の手の込みよう

これもまた、お見事なわけです。

灯りのデザインも素晴らしいのです。
私にはハート型に見えます。

こちらはガラスにハートです。
タッセル使いも、素敵ですね。

はい、こちらもハートのモチーフですね。
和館の灯りはみなそのような意匠で、ひとつひとつが質のいいデザインをしていました。

一階土間から庭園に出てみます。
残念ながら、山茶花、そして水仙しか咲いておりませんでしたが、これから春は桜、秋は紅葉と四季折々の景色が楽しめるのではないでしょうか?

引き寄せられるように歩みを進めますと、茶室でした。

外にも待合がありますが、

立礼のできるホールを抜けていきますと素晴らしい空間が広がっていました。

これ、屋内なんです。

はめごろしのガラスからは、当然お庭が望めます。

飛び石も躙り口もあるお茶室が屋内にあるという

全天候型茶室、素晴らしいと思いました。

こちらが屋内の待合ですね。

テーブル席もあります。

池を配した回遊式庭園、色々な方向から楽しむことができます。

比較的新しく、手入れもよいですし、平日ということもあって、ゆったりと鑑賞することができ、心豊かになりました。

こちらでのお茶会、一度訪れてみたいですね。

旧田中家住宅

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