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茶道のお稽古 vol.53【立礼 濃茶】


【別是一壺天】べつにこれいっこのてん

 

後漢の時代、汝南(じょなん・河南省)の市中に薬を売る一老翁(いちろうおう)あり。

いつも一つの壺を店頭に掛けていたことから壺公と呼ばれていました。

不思議なことに、壺公は夕方店をしまうと、壺の中に身を隠してしまいます。

城の望楼からその様子を見た市の役人、費長房(ひちょうぼう・後の仏教学者)は、「これはただのお方ではない」と尊敬の念を懐き、次第に親しくなりました。

その心中を察した壺公は、あるとき「私について来たまえ」と言い、ヒラリと壺の中へ飛び込みました。

費長房がためらいながらも飛び込むと、なんと壺の中は広大でうららかな別天地が開け、目を見張るばかりの立派な宮殿がそびえていました。

壺公はここの主人で、費長房は美酒佳肴(びしゅかこう・おいしいお酒と料理)の歓待を受けました。

壺公は実は仙人で、過失のためしばらく人間界に流謫(るたく・罪によって遠方へ流されること)されていたのです

小さな壺の中にも素晴らしい別世界がある。

ですから私は恵まれていないとか、どうして苦労ばかりするのかと思う必要はない。

つまり、日頃自分が気がつかないけれども少し離れてみると、そこにもう一つの考え方、生き方がある。
それは逆に素晴らしい幸運であるかもしれないという発想の転換を示しているようです。

茶花は、今日も床柱に荘られていました。
お稽古は立礼で、お客様は椅子に座って目線が高くなりますからね。

鉄仙、姫シャガ、桧扇、都忘れ、リョウブなど。
ヒオウギの雅なオレンジ色が光ります。

花入れは『桂籠』と呼ばれるものと、先生が教えてくださいました。

千利休が、京都の桂川の漁師から魚籠(びく)を譲り受けて、花入に見立てたものといわれ、桂川籠(かつらがわかご)とも呼ばれているそうです。

以下 立礼お点前備忘録(点茶盤使用)

○点茶盤に皆具を(水指、差通しの柄杓、火箸を仕組んだ杓立、蓋置を仕組 んだ建水)荘りつける。
○水指中央に茶入を荘る。

○客が揃ったところで半東が菓子を運び出し、正客の前に置いて一礼し、水屋に下がる前に「どうぞお菓子をお取り回しください」と言う。

1.何も持たずに席入りし、総礼し、(客も立ち上がって一礼する)水屋に下がる。
2.茶巾、茶杓を仕組んだ茶碗を持ち出し円椅に座り、点茶盤の左隅に二手で置きする。
3.茶入を右に少し動かし、茶碗を三手で、その左に置き合わせる。
4.建水を両手で取り、左片手で点茶盤の左手前角に置き、蓋置を取り出し、杓立の前に置く。
5.主客総礼をし、居ずまいを正す。
○半東はこの頃、席に入って控えている。
6.茶碗を右、左、右の三手で中央向こう寄りに置く。
7.茶入を右手で、茶碗の前に取り込む。
8.茶入を仕覆から取りだし、茶碗の前に置く。
9.仕覆を打ち返して、建水の上座に置く。
10.ふくさをとり、四方捌きをし、茶入を清め、水指の前左寄りに置く。
11.ふくさを捌き直して茶杓を清め、茶入の上に置く。
12.茶筅を取って、茶入の右に置きあわせる。
13.水指の蓋が共蓋以外なら、ふくさで蓋を清める。
14.茶碗を右手で少し前に寄せ、茶巾を水指の蓋の上に置く。
15.ふくさで釜の蓋を取って蓋置の上に置き、.ふくさは建水の右横に仮置きする。
16.柄杓を杓立から取り、湯を汲んで茶碗に入れる。
17.柄杓を釜にあずけ(置き柄杓)茶筅通しし、茶筅を元の位置に戻す。
18.建水に湯を捨て、茶巾を取って茶碗を拭く。
19.茶碗を前に置き、茶巾を釜の蓋の上に置く。
20.茶杓を右手で取り、左手で茶入を横から持つ。
21.茶杓を握りこんで茶入の蓋を取り、茶碗の右横に置く。
22.茶碗に茶をすくい入れ、茶杓を茶碗にあずけて、残りを回し出しで全部あけきり。
23.茶入の口を拭き清め蓋をし、元の位置に戻す。
24.茶杓で碗中の茶をさばき、茶杓を茶入に戻す。
25.水指の蓋を右、左、右の三手で開ける。
26.釜に水を一杓さし、すぐに湯を汲んで茶碗に入れる。
27.柄杓を釜にあずけ(切り柄杓)茶筅で茶を練る。
28.茶碗に茶筅をあずけて湯を汲み、茶筅を持ち上げて、その穂先にそそぐように入れ、柄杓を釜にあずける。(置き柄杓)
29.茶を練り上げ、茶筅を元に戻す。
30.茶碗を取り正面を正して右手で
喫架に出す。
○半東は出された茶碗を正客の前に運ぶ。
31.正客の一口でお服加減を尋ね、客付にまわる。
31.正客からの挨拶に答え、末客の喫み切りで居前に戻る。
32.柄杓を取って、釜に水を一杓さし、柄杓を釜にあずける。(引き柄杓)
33.ふくさを腰につける。
○半東は末客の茶碗を正客に取り次ぎ、拝見の終わると、それを亭主に返す。
34.戻った茶碗を取り込んで主客総礼。
35.湯を汲んで茶碗に入れ、すすいで建水に捨てる。
36.茶碗を置いて、お仕舞いの挨拶をする。
37.柄杓を取って、茶碗に水を入れ、柄杓を釜にあずける。(引き柄杓)
38.茶筅を取って茶筅通し、建水に水を捨てる。
39.茶碗を持ったまま茶巾を入れて茶碗を置き、茶筅を取って茶碗に入れる。
40.茶杓を取って建水を左手で中棚に下ろす。
41.ふくさを捌いて茶杓を清め、茶碗に伏せて置く。
42.ふくさを建水の上ではらって、腰につける。
43.茶入を取って、水指の前右寄りに置く。
44.茶碗を右、左、右の三手で茶入と置合わせる。
45.柄杓を取って、釜に水を一杓さし、湯返しをし、釜の蓋を閉める。
46.水指の蓋を右、左、右の三手で閉める。
47.正客より拝見所望の挨拶を受ける。
48.蓋置を取って扱い、少し向こうに置き直す。
49.茶碗を右、左、右つと三手で点茶盤左前角に割り付ける。
50.茶入を取って客付きに回り、点茶盤に置く。
51.ふくさを捌いて茶入を清め、喫架に出す。
52.ふくさを腰につけ、居前に戻り、茶杓を取って客付に回り、棗の下座に出す。
53.再び居前に戻って仕覆を取り、左掌にのせたまま客付にまわって、茶杓の下座に出す。
54.居前に戻り、建水を持ち水屋に下がる。
○半東は、拝見物を正客に取りつぐ。
55.再び席に入って、茶碗を持って水屋に下がる。
56.水次を持ち出して腰掛け、水次を前に置く。
57.水指の蓋を右、左、右の三手で開け水を注ぎ、水指の蓋を閉め、水次を持って水屋に下がる。
58.建水を持ち出して、円椅にかけ、両手で建水を前に置く。
59.蓋置を建水におさめ、両手で杓立の前に荘り水屋に下がる。
○末客まで拝見が終わると、半東は拝見物を取って亭主の喫架に戻し、水屋に下がる。
60.拝見物正面に進んで円椅にかけ、客の挨拶に答える。
61.拝見物を持って、水屋に下がる。
62.あらためて席に入り、主客一同起立して総礼をする。

立礼 薄茶

 

 
| kisetsuomederu | 茶道 | 06:46 | comments(4) | trackbacks(0) | -
「壺中天」という言葉があります。別の世界という意味がありますが、そのほか、入り口は小さくてもその中は広大という意味もあります。
「別是一壺天」と同じですね。

名前のところがなんで「・・・書」と書かれていないのでしょうか?
| おしもと | 2017/05/22 7:07 AM |
おしもとさま
 おはようございます。
その後お加減はいかがでしょうか?
コメントをよせてくださっているところから、若干痛みが和らいでいるのかしら?と、想像しております。

書道の世界では、禅語はよく書かれる題材ですか?
書のことはまったくわからなくて、いつも読み方から学んでおりますが、書かれていることも様々な解釈があるので、とても難しいです。

ですから、書の流儀というものもわかりません。機会があったら先生に聞いてみますが、おしもとさんも色々教えてくださいませ。 
| kisetsuomederu | 2017/05/22 9:30 AM |
こんにちは、手術は延期ということになり、現在、ボルタレンの座薬で痛みが緩和?それとも治ってきている?といった具合で、痛みが少しなくなってきています。
常時、首カーラーはつけています。

書の題材は
漢字主体の書家は、漢文ですが、その場合、中国の漢詩から選ぶことが多いですね。
しかし、作品つくりには、漢詩の内容より書いたときに同じ漢字が縦横にそろわないように、同じ漢字が続かないかなどを注意しながら題材を探します。
たとえば「一期一会」、これを二行で書くと、「一」の漢字が横に並んでしまい、同じ雰囲気で書くことを書道家は嫌うので、一つは横長、もう一つは太く小さくといった具合に書きます。このようなことが多くあると、作品つくりが大変な状態になるので、避けるのです。
墨継についても、1文字目は墨たっぷりでにじませ、だんだんかすれていき、墨継ぎ。この墨継ぎした隣の文字で墨継ぎをしないというのが原則にあります。
この墨継ぎの位置は絵画や生け花の三角の構図と同じです。

「かな」では、古典の和歌などを書きあげることが多いのですが最近では現代和歌も多いです。
「漢字かなまじり」部門では、現在の詩や歌謡曲の詞が書かれます
篆刻(てんこく)「はんこ」、刻字(こくじ)寺などの門にある木に字を彫ったものの部門があります

どれにしても、展覧会では、その書の線質、構図などを求めています。
展覧会以外では、その書を送る人のために書く、いつみても心温まる書、強い線質の中に優しさがある書や、イベントにあう書を書く世界があります。

私が書道展に教え子といったときに説明するのは、その作品の読み方や内容でなく、白と黒と朱のバランス、線質を見て、その作品の雰囲気、何を表現しているのかを感じ取りなさいと指導しています。

技術的には・・・
たとえば、かすれって、墨がなくなってだんだん出てくるものですが、技術を持っている人は、墨がたっぷりあってもかすれさせることができます。

書道科と違うなあと思うのは、「僧侶」の書。字をなにかとまあるく書いたり、線質が弱いのに、一行の書の掛け軸で、空間が多すぎたり、2つある雅印がきちんと離して押されていない。基本は1つ〜1.5分あける。

また、書道の会で得意な書体があります。
| おしもと | 2017/05/22 2:34 PM |
おしもとさま
 おはようございます。

おからだ、だいぶ痛みが緩和されているようですね。
無理なさらず、徐々に痛みから解放されますよう願っております。

と、いう私はなかなか腰痛の方が良くならず、今日はこれから治療に参ります。

救われますのは新緑の美しさと青い空。私の一番好きな季節です。
書道の世界もやはり季節を意識されたりなさるのでしょうね。

一期一会の例からのご説明、大変勉強になりました。
書のことは本当にわかりませんが、篆刻を習っていたことがあります。
朱と白が捺されただけで、書かれたものに耀きが増すことに魅力を感じていましたが、
何事も深く、基本は書であると、遠ざかってしまいました。

また色々ご指導ください。
楽しみにしております。
| kisetsuomederu | 2017/05/23 10:02 AM |









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