高田郁(たかだかおる)さんの『みをつくし料理帖』を全巻読み終えて、次に読み始めたのは、高田さんのデビュー作『出生花』でした。このデビュー作は最初、祥伝社文庫から出ていたことを知ったのは、借りた先の先輩のところでその記念すべき文庫本があったからです。それは高田さんがレディースコミックの原作者だったということに関わりがあるかもしれません。今はすべて角川文庫から出版されています。

湯灌(ゆかん)師というのでしょうか?今でいう「おくりびと」のお話です。男性ではなく江戸時代の女性のお話。清らかさと信念に心打たれました。

最近では入浴の代わりに清拭(せいしき)を行うことが多くなっているようですが、湯灌とは安置しているご遺体の身体や髪を洗い清め、化粧を施し、身支度を整える儀式のことで、納棺前に行うそうです。
湯灌は、来世への旅装束を整えるための一環として行われ、現世での悩みや煩悩なども綺麗に洗い流し、無事に成仏できるようにとの願いが込められているそうです。

昔、浅田次郎さんの小説で『角筈(つのはず)にて』という短編を読んだ時に印象に残っているのですが、新宿甲州街道沿い新宿駅に近いところを昔、そう呼んでいたことを知りました。
その近いエリアの寺から物語は始まります。高田さんは大阪にお住まいということでなのか、大阪を描いた作品が多いように思いますが、『出生花』は江戸のお話です。

こちらは続編『蓮花の契り』
続編が書かれたということはやはり『出生花』がベストセラーだったのでしょう。
高田さんの魅力は、心理描写につきますが、季節の移ろいを表現豊かに文字にされていて情景が浮かびます。
少女から自立した女性の数年の成長に、生きる道しるべをいただきました。

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